リオ五輪はブラジルの為になったか?

毎日白熱した試合が繰り広げられているリオ五輪。

開会前からインフラ整備の遅れ、悪化する治安、汚染が明らかになる会場など、「the・後進国」といった様相を呈していました。

開会後もシャワーが弱い、トイレが流れない、プールの水が緑色に変色する、メダリストがメダルを強奪される等々、のっぴきならない状況が日々伝え聞こえてきます。

混雑を避けるために入場規制をするなどしてチケットが余りに余っているなど、運営そのものも上手くいっていない様子。

世界中から選手団や来場者が訪れて地元にお金を落としてくれるとはいえ、これだけの悪評が次から次へと報じられて、リオ五輪はブラジル経済にとって、果たしてプラスなのかどうなのか疑問が生じてきました。

ブラジルという国、リオデジャネイロという都市を世界に広く知って貰い、オリンピック閉幕後も観光や移住などを呼び込みたいのなら、これらの悪評は却って「ブラジルは危険な土地でインフラレベルも生活水準も低いのでは」と世界に広く知らしめてしまうでしょう。

その意味で、パラリンピック閉幕までに全ての問題を片付けて置かないと、人々の記憶にはそれまでの悪い印象のまま固定化されてしまい、別のイベントなどでそれを払拭する機会が訪れるまで、ブラジル経済を傷つけ続けるのではないかと懸念してしまいます。

頭の痛い都知事選

なんとも頭の痛い都知事選です。

現在、自民党の小池百合子氏、自公推薦候補の増田寛也氏、民進推薦の鳥越俊太郎氏の三氏がトップを競っています。

政策がよく分からない、というか滅茶苦茶な鳥越俊太郎氏は置いといて、これまた荒唐無稽な小池百合子氏、政治とカネの匂いはしないものの、経費圧縮の気もない実務肌の増田寛也氏のいずれかがトップを争っていますが、都民には増田寛也氏はウケが悪そうです。

やはり「クールビズ」を推進し、これほど普及せしめた小池百合子氏の知名度の高さは圧倒的で、都民は(というより日本人は)知名度に非常になびきやすいためです。

また、二代続けて政治とカネ問題で世を去った都知事ですから、カネに対して厳しく対処する姿勢を求めたいところですが、現在トップを走っている小池百合子氏も、政治とカネの匂いがつきまとっています。

また公約についても都議会との対立が予想され、都議会空転による都制停滞などの懸念があります。

その点では増田寛也氏は岩手県知事を勤めあげ、「県庁株式会社」など都制に持ち込むべき政策の推進論者ではあるものの、掛け声倒れであるなど、改革推進力に疑問符が付きます。

結論から言えば、優劣付けがたいというより、選び難い選挙であり、非常に頭を悩ませるものです。

円高とは

日本では、円高が何かとネガティブに報じられがちです。

一方、輸入国である日本にとって、円高は海外から安くものを買えることでもあるので、円高還元セールなど、消費者として直接的なメリットもあります。

なぜ日本では円高がネガティブに報じられ、対円高シフトといった政策が、政府や日銀で採られているのでしょう。

それは政権への影響力が大きい経団連を構成している企業の多くが海外への輸出を推進しているグローバル企業だから、と言われています。

輸出企業にとって円高になるということは、海外での販売価格が値上がりするということです。

グローバル企業の多くは、海外市場で他の国との競争を展開しており、意図しない値上がりは、直接的なシェア縮小となります。

次に、世界的な金融危機の際に、なぜ円が買われて円高になるのでしょう?

これは世界で起きていることを見渡せば一目瞭然です。

銃乱射もテロも起きず、民族紛争も陸を接する隣国との紛争地帯も無く、人口もそれなりに多く、高度な社会運営システムによって極めて安定した世界一安全安心であり、世界中の取引所で取引できる通貨を持った先進国だからです。

他が危なそうだとなったら、世界中から円を買いに殺到してくるため、危機が起きる度に円高になってしまうのです。

だから世界は日銀が金融緩和しない保証を取り付けることに躍起になっており、日本は必死でそれに抵抗しているのです。

またまた危機(笑)

いえ、決して笑い事ではないのですが。

今年は危機的状況が多すぎて、早耳筋には投資が大変楽な年なのではないでしょうか。

今度の危機は、イギリスのEU離脱危機です。

6/13はそうした懸念を背景に、日経平均は582円もの下落となりました。

イギリスでは6/23に、EU残留か離脱かを巡る国民投票が実施されます。

イギリスではユーロは利用していませんが、EU離脱ともなればイギリスから撤退する企業も少なからず出ると言われており、イギリスにおける雇用やポンド下落などの影響を危惧する声は、当然のように少ないありません。

しかも、事前予想では離脱派が残留派を上回っているとの結果も出ており、世界的にリスクオフの流れが発現しました。

ただし、国民投票の実施や離脱派の勢いは以前から言われており、本日の下落は先物市場における仕掛け的な匂いも感じます。

とは言え、リスクオフの流れがすぐに止まるとも思えないのですが、イギリスから影響を受けた結果の日経平均1万3000円といった水準も想像しづらいものがあります。

いくら円高が進んだと言ってもです。

それほど今年は派手な下落劇が多すぎました。

また、円高による企業業績へのダメージも想像していたほどではなさそうですし。

消費税増税の再延期はあるか

伊勢志摩サミットが行われる中、消費税増税の2.5年延期案がにわかに浮上してきています。

消費税の増税などを行って財政健全化を推進することを国際公約にしている現政権。

必要な面もあるとは言え、ただ無策のうちに消費税のような影響の大きい増税を決めてしまうと、経済成長の停滞どころか減速に拍車がかかります。

ただでさえ景気が停滞している中、熊本での大震災の復興が阻害されうる影響を増税は持っています。

参院選を7月に控えているこのようなご時世で増税などすれば選挙の敗因ともなりかねず、政権としても安倍総理としても増税延期をむしろ熱望している感さえあります。

麻生財相や谷垣幹事長、そして連立与党である公明党は増税延期に反対の考えであり、政権としても意見集約にはまだ時間がかかりそうです。

衆参ダブル選挙を睨んだ、国民の意向を探る単なるリークと、単なるポジショントークである可能性も高く、安易に期待してはいけないのですが、年率換算でマイナス1%を下回るような経済減速下での増税は自殺行為そのものです。

これ以上景気を悪化させるような政策は誰も望んでおらず、財政出動、少子化対策、医療費削減など、出来る手を全て打ってから増税、として欲しいものです。

今度は円高?

原油価格が落ち着いてきたと思ったら、今度は円高です。

政府が日本経済の見通しが若干怪しくなってきたと発表したことが発端です。

発表するはるか以前より、日本のデフレ体質は収束などしないし、インフレになったところで日本経済が復活しないことなど分かっていました。

実際、円安によって資源高騰していることによる物価上昇、一部大企業の円安効果のみでアベノミクス万歳という風潮だっただけのようです。

というのも、経団連会員企業の多くがグローバルを標榜する輸出企業であり、円安は彼らにとってプラスだからです。

さらに、金融緩和というドーピングによって、なんとか日本経済を支えて来ていただけです。

まさに、化けの皮が剥がれたことによる失望が日本株を売却させ、日本円へ資金逃避させたことで円高となっているようです。

その結果、数日の間に5円ほど円高が進んでしまい、絶好調な米国株を横目に、日本株は1万6千円台をあっさり割り込んでしまいました。

麻生副総理による口先介入によって、少し沈静化するも、1ドル105円は覚悟しておくべき水準です。

悪いことに、多くの上場輸出企業の想定為替レートは1ドル115~119円台。

トヨタなどは1円円高で300億円ほど赤字となるため、3月決算は乗り切りましたが、次の決算が戦々恐々です。

原油価格、底打ち?

原油価格の下落が世界経済に影を落としてきました(と言われている)が、底打ちの兆しが見えたということで、週末を控えたここ2日あいだほどは世界的に株価の急反騰を見せました。

日経平均も一昨日は200円を超える反発、昨日も86円と、少しずつではありますが、反発しつつあるようです。

肝心の原油価格は、WTIが1バレル38ドルを超えてきています。

気になるのは上昇ペース。かなり急激なのです。

そのため、本格的なファンダメンタルズ改善によって起きた反発ではなく、短期筋による仕掛けではないかと予想出来ますが、それがきっかけとなり、トレンドが転換しないとも限りません。

ファンダメンタルズとしては、需要改善と供給減少または維持などが起きれば価格上昇となりますが、それはそれで困りもの。

弱々しい世界経済にとって、原油価格上昇はマイナスだからです。

原油に限らずどんな商品も価格の急変動は好ましいものではありません。

供給量の調整というものは、我々が考えている以上に難しく、コストもかかります。

関連産業の規模が巨大な原油に関しては、何をか言わんや、なのです。

オイルメジャーや商社には気の毒ですが、今の水準を維持して頂けると、世界としてはありがたいのですが。

 

ネガティブ報道が目立つ

年明け以降の市場は悪化の一途です。

日本は国策として円安誘導による経済活性化を是としていますが、ついに110円台を付けてしまいました。

一ヶ月と10日ほどで10円近くも円高進行したことになります。

そろそろ3月決算の準備を始めている企業が殆どでしょうが、このままでは下方修正続出で、円高デメリットが実体経済へと波及しそうです。

ですが、非輸出企業、特に輸入企業にとって円高はメリットなはずなのです。

日本で輸出企業の割合はわずか14%。GDP500兆円に較べて、70兆円ほどでしかありません。

では、なぜ円高がネガティブな報じられ方しかしないのでしょう。

日本の産業では、頂点を大手輸出メーカーが占めます。トヨタなどの自動車メーカーなどが良い例です。

こうした一部の大手輸出企業、主に自動車産業などが政府の円安政策を後押ししているため、政府に取っても円高は都合が悪いことになります。

これら輸出産業の雇用にも目を配る必要があります。

大手企業の従業員のベースアップは、関連産業のみならず、サービス利用などを通じて内需産業へも好影響を与えます。

日本としては、円安になってもらって大手企業にまず景気良くなって貰う、というトリクルダウン理論を推進(政府は否定していますが)しているので、円高は都合の悪いニュースとして扱われるのでしょう。

ひどい年明け。だけど

これほどひどい年明けというのも珍しいものです。

一般的に、株価や為替水準の急変動など、一般の人には関係ないことです。

ですが、一般紙でも大きく報じられるほど、年明け以降の株価下落はひどいのです。

まるで、全ての膿を出しきってしまおうという意思が働いているかのよう。

ネガティブな材料を挙げれば枚挙に暇がありません。

サウジアラビア及びその親交国 vs イランの国交断絶、中国経済の大減速とそれに伴う株式下落、中国減速や輸出競争による原油価格下落、米国の利上げに伴う新興国からの資金逃避、北朝鮮による核実験による地政学的リスク上昇とそれに伴う韓国経済悪化、等々。

そして、それらを背景にした円高と株式下落(暴落)が起きています。

よくもまあ、これだけ大きな悪材料が一時期に揃ったものだと感心します。

もはや世界の終わりなのでは、と。

ですが、冒頭でも述べたように、一般の人にとってはどこ吹く風です。

この状況がずっと続けばリーマン・ショックの時のようになるでしょうが、リーマンショックの時でさえ、それをきっかけに職を失った人など身近にいたでしょうか?

そうだとしても、それは金融関係など元々富裕な職種だったのではないでしょうか。

投資の世界で起きたことは、投資の世界で完結することが多いものです。

特に今回のようなパニックは、冷静さを欠いたものであることが多いのです。

中国株の暴落といいますが、2年前はもっと低水準だったのですし、円高と言っても3~4年前は15円以上高かったのですから。

日本がリセッション入りしたか?

日本のGDP成長率が2期連続のマイナスとなり、世界からは実質リセッション入りしたと見られています。

マイナス成長でも良いなどという日本売りする気満々のわけの分からない評論は捨て置くとして、2期連続マイナス成長という事は、リセッションであると言われても仕方がありません。

リセッション入りしたという事は、日銀による大規模緩和しても企業減税策を打ち出しても奏功しなかったということです。

ただ、7-9月期はその後発表された改定値では+1.0%成長に修正されました。

企業による設備投資の増加が後押しとなってプラスを維持することが出来た格好です。

個人消費は-0.4%と弱いことに変わりはありません。

特定の指数が弱い時は、プラスになる指標を全面に出すなど、メディアは完全中立・公平公正とはいえないものです。

景気とは世相の雰囲気を表すものですが、製造業は確かに案件が増加したり、大規模な設備更新案件などが舞い込むようになってきています。

ですが、人材不足により案件化しない事も多く、人材の多くが非正規化していて企業内に要素技術が蓄積されていない感覚です。

キーマンとなる有能な人材までもが不況によって企業内に留まれないのです。

人材コストが今より増加しなければ、景気回復に向かうギアがから回ってしまう、そのような状況なのかも知れません。